飲み屋が店をしまう時間なのに、熊さんは酔っ払って動こうとしない。店の坊主が看板だというと、熊さんがもう一本だけ飲んだら帰るというので、店の坊主はとっくりを一本持ってくる。その一本を飲みながら、きれいな女に酌をしてもらいたいと言ったり、洒落を言ってもわからないと文句を言ったりする熊さんに、店の坊主はうんざりしている。
そこに客が入ってきたので、店の坊主が「もう看板だから」と断ろうとすると、熊さんを迎えに来たという。男は仕事の話があると熊さんを連れて出ようとするが、勘定をしろというと熊さんはお金を持っておらず、そのうち援軍が来ると思って飲んでいたという。男は仕方がなく自分が払う。
店を出たはいいが、すっかり酔っ払った熊さん、薬屋の仁丹の看板の男に挨拶したり、あげくの果てには立小便も自分でできず、男に手伝ってもらう始末。家に着いたとたん、熊さんの嫁に文句を言う。熊さんの嫁もしょうがない男だとぼやくが、それでもいいところがあるとのろけだすので、男は怒り出す。
そうはいっても嫁も愛想が尽きた、一緒になって六年の間毎晩お酒を飲んでいる、それが昨日やっとわかったというので、「毎晩飲んでいたのに、何で昨日まで知らなかったのか」と訊くと、「昨日初めて素面で帰ってきた」というサゲ。
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